リリースから驚異的な売り上げをほこり、社会現象とまでなった【ウマ娘】。
しかしここ最近は明らかに失速傾向を顕著に示していました。
そんなさなか行われた【2.5周年】。
はたしてウマ娘は復権への道を辿ることができたのでしょうか?
やはり【ウマ娘】において一番衝撃だったのが、サイバーエジェントの第二期四半期決済の結果です。
その前の四半期が【2周年記念】だったこともあり、ある程度の減少は見込まれていましたがまさかの最低売上を叩きだしました。
その結果サイバーエジェントのゲーム部門は、1億円の赤字を計上することになったのです。
ただこれはあくまで一過性の出来事であり、今後大きく回復するという資産予定も同時に発表されました。
たしかにこの後にはアニメ三期が控えていることもあり、これ以上売上が下がることはないでしょう。
ただ問題はそこではないと思います。
かつてはセルランで不動の1位を独走し続けていた【ウマ娘】。
しかし現在では30位台をうろうろするような状態となっています。
新規ユーザーの囲い込みはもちろん、ヘビーユーザーの離脱防止にも失敗している状態でした。
それが顕著に表われたのが、この第二四半期決算の数字だったのです。
ではなぜこのようなことになってしまったのか?
その原因を推察していきます。
第二四半期において売上を激減させた理由は、大きく2つ挙げられるでしょう。
それが【2周年記念】と【コナミ訴訟】になります。
現在でもIPとしては知名度も高く、人気に陰りが見えない【ウマ娘】。
しかしアプリゲームでは深刻なユーザー離れが加速していました。
もともとガチャが渋いことからライトユーザーが敬遠するような状況になっていたのですが、今回の【2周年】でヘビーユーザーを飛ばしてしまうことになったのです。
その大きな理由が【三女神】と【LOH】でした。
詳しい説明は省きますが、一言でいってしまうとヘビーユーザーに更なる課金を求める内容だったのです。
それはまるで末期コンテンツが回収に走っているような状況で、この件でかなりのヘビーユーザーがリタイアしてしまいました。
【2周年】自体は社台解禁など、かなり話題性が大きかったために非常にもったいなかったと思います。
そのタイミングでさらなる追い打ちが発生するこに。
それが【コナミ訴訟】でした。
もともと【コナミ】は訴訟企業として有名で、システムが【パワプロ】と同じ【ウマ娘】が訴えられるのはある程度予想していた人も多かったのではないでしょうか。
むしろよく2年間も訴訟を起こされなかったと、うち的には逆に不思議に思っていたぐらいです、
ただこの【コナミ訴訟】を期に、一気にゲームのアップデートが悪化し始めました。
一応いつも通りの運営を行っているものの、目玉が全くない状態だったのです。
もちろん【2周年記念】の反動もあったと思いますが、メインシナリオをはじめ多くの微調整がほったらかしのままでした。
この状況をみて多くの人は「もうゲームの方には力をいれないんだな」と感じてしまったのです。
この結果、過去最低の売上を叩き出す事態になってしまいました。
そんな状況で迎えた【2.5周年】。
今後のアプリの状況を占ううえでも、大きな注目を集めることとなりました。
結論から先に行ってしまうと、【2.5周年】は大成功だったと言えるでしょう。
低迷していたセルランも一気に1位に返り咲き、その後も上位をキープし続けているのです。
ではなぜセルラン1位に復帰する事ができたのか?
その大きな要因は今回の【2.5周年】で、今までほったらかしだった細かい修正が一気に行われたのです。
さらに【LOH】をはじめユーザーの不満点を丁寧に改善し、新シナリオの【プロジェクトラーク】も一から育成を行うという思い切った内容でかなり好評となっています。
そのうえ普段のハーフアニバーサリーでは新キャラが実装されることはないのですが、今回は【ナリタトップロード】という目玉キャラを実装させました。
正直うち的には少しもったいない感じもしていますが…。
ただこの辺りの仕掛けはやっぱりうまいですね。
この後アニメ三期も10月に控えているため、今回の【2.5周年】はほぼ完ぺきな内容だったと思います。
実際に今四半期は間違いなく増収増益に転換されるでしょう。
ただ裏を返せば運営としても、ここまで本気にならないとまずい状態まで追いつめられていたとも言えます。
そして同時にそれは【ウマ娘】というコンテンツの方向性を、決める段階にきていることを表していました。
おそらく今後の【ウマ娘】は、大衆化IPとしての方向性へと舵がきられると思います。
もともと【ウマ娘】のユーザーは、世間一般にオタクと言われる層がメインでした。
そこに丁寧なつくりこみにより、競馬ファンをとりこんだのが大成功した一因だったのです。
ただ現状の2つのユーザーは頭打ちとなっており、むしろ減少傾向へと移っていました。
ただ【ウマ娘】は他のコンテンツと圧倒的に違う一面があったのです。
それが女性・子供層でした。
こういった美少女ゲームは圧倒的に男性主体のコンテンツといえます。
ただ【ウマ娘】は【Fate】や【ブルアカ】などと比べて、女性・子供層の支持が高いコンテンツでした。
おそらくこれは公式が18禁を排除していることなども、大きく影響していると思います。
実際に2023年夏コミでも、一般ブースとして4番目の参加サークルを誇っていました。
これらの点に着眼した結果、はやりすたりの激しいゲームコンテンツから、万人受けする一般向けコンテンツへと変化させようとしているのです。
実際に最近ゲーム内でも以前のような過激な衣装や、際どい描写がほとんどなくっなっていました。
現在行われている脱出ゲームなんかも、一般層取り込みの一環と言えるでしょう。
ただ万人受けするIPというのは、そんなに簡単に確立できるものではありません。
そういった意味でもアニメ三期を通じて、今後の展開が大きく運命を左右するといえるのではなでしょうか。
どちらにしても今後の展開が非常に楽しみです。