最強世代が終わり、斜陽期に入っていく競馬界。
バブル崩壊から抜け出せない日本経済。
閉塞感漂うなか競馬界も混沌な状況になってきました。
実際JRAの収入もこの時期はかなり下がっていたみたいですね。
【ワイド馬券】やあれこれ策を講じていたみたいですがどれも打開策にならなかったみたいです。
ただこの時代もお馬さんはスターホースを始め特徴的な方々が沢山おられました。
今回もそんなウマ娘化されているお馬さんの真実に迫っていきます。
ヒシアケボノ
ウマ娘では【デカすぎるウマ娘】として描かれているお馬さん。
実際もデカイです。
アニメではプールに飛び込んで周りに水害をもたらしたり、怪人として【ビコーペガサス】とヒーロショーをやってましたね。
こんなデカさばかり注目される【ヒシアケボノ】さんですが、れっきとしたG1馬です。
このお馬さんは確かに550Kと競走馬ではあり得ない体重でレースに参戦し、そして天性の快速で他馬をなぎ倒していく豪快なお馬さんでした。
因みに前回紹介した【ビコーペガサス】の体重が440Kなので100K以上違います。
もちろんこの体格なんで見た目通り長距離では無く短距離向き。
典型的なスプリンターでした。
ただ【ヒシアケボノ】さんも残念な事に外国産馬だった為、クラシック路線には参戦できなかったんですよね。
そんな【ヒシアケボノさん】ですがスピードだけは天下一品で実際かなり人気がありました。
ただそれ以上の話題になってしまったのがG1戦【スプリンターズステークス】に勝利した時の場体重が560K!
これ地味JRAの歴代G1優勝馬最大体重記録になってます。
あまりうれしくないな。
ウマ娘のプロフィールなんかにも書かれている通り、このお馬さんはやたら食べるので体重の増加がヤバイんですよね。
パドックで+30Kとかあってみんな驚きの歓声を上げるくらいです。
ただ早熟タイプのお馬さんだったみたいで晩年は中々勝てずに引退しちゃいました。
それでも記憶に焼き付くお馬さんでウマ娘化されているのはなんか感慨深いですね。
そんな【ヒシアケボノ】の二つ名は【デカイ馬】。
そのまんまですが、実際のレースでも大きさが違い過ぎました。
特に【ビコーペガサス】と比べるとまさしくアニメのヒーローショーみたいな感じがします。
実績があるくせにネタ馬度が高くて少し複雑です。
マヤノトップガン
ウマ娘では【トウカイテイオー】のルームメイトの【マヤノ】ちゃんこと【マヤノトップガン】です。
名前がかっこよすぎます。
アニメウマ娘では寝てばかりで結局最後まで起きる事は無かったですが・・・。
ただこのお馬さんは【ナリタブライアン】無き後の競馬界を引っ張っていた名馬中の名馬なんですよ。
でも人気が出だしたのは【有馬記念】に勝ってからでしたね。
それもそのはずこのお馬さんは最初は【ダート】で走らせていてとてもクラシック戦線に絡ますような評価ではなかったみたいです。
その理由として特に気性が悪く、気分屋さんだったんですよね。
なのでウマ娘でもその辺りからか天真爛漫な気分屋さんで登場しています。
まあアニメではずっと寝てますけど・・・。
その為このお馬さんがクラシック路線に登場したのは【菊花賞】から。
ただここで非凡な才能を発揮して見事勝利。
更に1995年の【有馬記念】で【ヒシアマゾン】【ナリタブライアン】を抑えて優勝し名実ともに最強馬として認められる事になるのです。
そしてこのお馬さんが他のお馬さんと徹底的に違ったのが脚質です。
基本お馬さん毎に得意な脚質があります。
例えば【ナリタタイシン】なら後方からの追い込み型であったり、【ミホノブルボン】なら先行逃げ切りのような感じです。
ところがこの【マヤノトップガン】は全ての状況に対応出来き、逃げも追い込みも何でも出来るのです。
流石にゲームのウマ娘では万能というカテゴリーが無いので前述の逃げ切った【有馬記念】のイメージから逃げに分類されとりますが・・・。
そんな特質なお馬さんだったこともあり、この後もG1戦を勝利し続け気が付けばG1戦4勝という結果を出します。
ただ【マヤノトップガン】ですが【トウカイテイオー】同様に骨折が多く、最後は流石に4回目の骨折で引退する事となりました。
うーん残念です。
こんな特異性満載の【マヤノトップガン】の二つ名ですが【変幻自在の脚質】。
色々な面で上手いこと史実を再現しているウマ娘ですが【マヤノトップガン】の特徴である脚質に関しては少し残念ですね。
マーベラスサンデー
ウマ娘では何故か不思議ちゃんキャラなこのお馬さん。
名前の【マーベラス】から来ているのは何となく推測できますが・・・。
実際は上記【マヤノトップガン】そしてウマ娘化されていない【サクラローレル】とで【新三強】として君臨していたお馬さんなんです。
決してギャグ要員ではありません。
ただこのお馬さんも中々苦労馬で4歳時は骨折の為クラシック路線を棒に振ってしまいます。
その後【天皇賞秋】【有馬記念】と出場しますが惜敗続き。
ただレース内容が凄く良いお馬さんで、特に【天皇賞春】では上記2頭に3着と敗れたものの【天皇賞史上屈指の好レース】と呼ばれており記憶に残るお馬さんだったと思います。
そんな苦労人の【マーベラスサンデー】ですが、遂に1997年の【宝塚記念】で初めてG1戦を勝利するのでした。
しかし残念ながらそのレースには【マヤノトップガン】も【サクラローレル】もでていませんでしたが・・・。
なんかオチが付きました。
ただこのお馬さんももはやお馴染みの【屈腱炎】で引退しちゃいます。
そして種牡馬として余生を過ごすのでした。
どちらかというと大人しく変な事をしないお馬さんだったので【マーベラス計画】を練っているウマ娘の派手さとギャツプがありすぎますね。
当然地味目なお馬さんだったので二つ名やキャッチコピーは特にないのですが、目立つように手作りの覆面をかぶっていたことから【赤いメンコ】と呼ばれたりしていました。
ウマ娘の【マーベラス】の方が二つ名としては良いかもしれませんね。
エアグルーヴ
ウマ娘では会長の横に常にいる副会長。
それがこの【エアグルーヴ】さんです。
スタート係の人ですね。
このお馬さんですが久々登場の牝馬です。
しかも牝馬の歴史をひっくり返した怪物さんです。
このお馬さんは生まれた時から別格でとんでもない才能の塊だったららしいです。
名前もあまりにワクワクする事から【グルーヴ】と名付けたぐらいでした。
ただ牝馬クラッシック【桜花賞】前に発熱してしまい泣く泣く辞退しちゃいます。
いきなり牝馬三冠の夢が潰えます。
しかしその鬱憤を晴らすかのように【オークス】を見事勝利しG1馬になります。
ただここまでなら普通なんですが、このお馬さんは古馬になってからが凄かった。
並みいる牡馬たちを相手にしてもひるむことなく、なんと【天皇賞秋】では牝馬で史上初の制覇を達成しているのです。
いまでは牝馬の方が強いと言われている競馬界。
しかし1990年代は牝馬がまだまだ格下に見られる事が多かったのです。
そんな中牝馬として【天皇賞秋】を制覇しました。
明らかに牝馬時代の最初の扉を開けたお馬さんです。
最終的にはG1戦2勝でしたが牡馬相手でも2着や入賞を連発しておりまさしく牝馬の地位向上に一役かった名馬として記憶に残っています。
確かにこの辺りから牝馬が牡馬を圧倒する事が増えて、なんか人間の世界と同じ感じになってきました・・・。
そんな彼女の二つ名はズバリ【女帝】です。
なので【皇帝】である【シンボリルドルフ】の隣には【女帝】である彼女が居るんですね。
相変わらず芸が細かいです。
ただウマ娘ではそれ以外の面であまりクローズアップされていませんね。
凄いお馬さんなんですけど・・・。
シンコウウインディー
今回最後に紹介するお馬さんは【シンコウウインディー】さんです。
良く【シンコウインディー】と書かれてますがそれは間違いです。
しかしまさかこのお馬さんがウマ娘になるとは・・・。
そしてウマ娘ではウマ娘では無く狼娘になっとりますがな。
これ元ネタどおりに再現されてて笑えますね。
この【シンコウウインディー】というお馬さん。
なんとレース中に他馬にかみつくのです。
未遂の場合もあればガッツリ歯形が残っているケースも・・・。
【シリウスシンボリ】の回し蹴りもなかなかでしたがそれはレース前の話。
このお馬さんはガチでレース中にやっちゃいます。
なんとも言えないスゴイお馬さん。
でもこのかみつきばかり話題にあがりますが、このお馬さん実力もバツグン!
ウマ娘では初のダートG1馬さんです。
G1戦に格上げになった【フェブラリーステークス】を制覇しているれっきとしたG1馬なんですよ。
ここから【ホクトベガ】の後を継いでダート路線で活躍するかと思われましたが残念ながら脚部不安により引退しちゃいました。
やはりサラブレットは【ガラスの脚】です。
そんな【シンコウウインディー】の二つ名は特にないのですが【噛み馬】って呼ばれる事が多々あります。
なんかあかんと思ったので調べてみました。
すると実績から【ダート王】と呼ばれたこともあったみたいです。
せめてウマ娘では【ダート王】ぶりの活躍をしてほしいものです。
今回はここまでですが次回からいよいよアニメ第一期のお馬さん達が登場してくる世代になってきます。