衝撃のドゥラメンテ実装という隠し玉で最高のスタートを切ったアニメ【ウマ娘】。
しかし現状はかなり苦しい状況になっているみたいですね、
今回は苦戦している原因を見ていきたいと思います。
ウマ娘アニメ三期の現状は?
放映前から豊作揃いの2023年秋アニメ。
【呪術廻戦】に【SPY×FAMILY】といった安定のジャンプ系から、話題の【葬送フリーレン】【薬屋のひとりごと】、さらにはラノベ系の作品とかなりも良作であふれかえっています。
そんな最中【ウマ娘】は覇権を取れるのか?
放映前はそんな話題が上がっていました。
しかしながらいざ蓋を開けてみると、配信ランキングではまさかの20位以下!
覇権争いどころかTOP10にも遠く及ばない、20位以下という最悪の数字を叩きだしてしまいました。
アニメの不人気に呼応するようにゲームのセルランも50位代と、信じられない低迷が起こっています。
一体アニメ【ウマ娘】に何が起こったのか?
ここまで評価が低い原因を見ていきたいと思います。
典型的な第一話ピークアニメ
結論から言ってしまうと典型的な第一話ピークアニメだと言わざるを得ません。
正直第一話はいきなりドゥラメンテの登場を始め、競馬ファンが喜ぶ小ネタもちりばめられ非常に評価が高ったです。
物語自体も奇麗にまとまっていていました。
しかし第2話から雲行きが怪しくなってきます。
この回はキタサンブラックの復活回なんですが、一言でいうと作りが雑過ぎました。
せっかくサウンズオブアースが登場したのに、ほとんどモブキャラと変わらない扱い。
さらに史実の菊花賞ではキタサンブラックの陣営が、いつもの先行策をとらなかった理由などが一切含まれていませんでした。
しかもなぜかキタサンブラックを立ち直らせたのが、史実では全く関係ないナイスネイチャ。
ここで大きく躓いてしまいました。
第三話はまだゴールドシップと名前だけですがジェンティルドンナ、オルフェーヴルが登場して少しは盛り返しますがこれで終了、
あとは右肩下がりとなってしまいました。
とくに第五話では意味不明のドゥラメンテ宝塚記念回。
物語の主軸になるキタサンブラックもドゥラメンテも一切勝利に絡んでこないという謎回。
しかも勝利したマリアライト(アニメではリバーライト)を誰扱い。
これは軽くネットで炎上してしまう始末。
第六話でようやくウマ娘らしい感動系スポ根展開を繰り広げたものの時すでに遅し。
現状は低迷を続ける結果となりました。
うーん、正直厳しいですね。
作画クオリティも高く、クソアニメというわけではないのですが…。
ぶっちゃけ二期と比較してみても面白くないというのが大問題です。
やはり2015年世代というチョイスからしてミスった感がありますね。
ではその根本的な原因を独断で見ていきます。
一応あくまでうち個人の意見になりますのでご了承ください。
キタサンブラックのキャラ付けが弱い
今回アニメが不調の一番の理由はあきらかに主人公キタサンブラックのキャラが弱すぎます。
キャラというと少し語弊がありますが、簡単に言うと物語の軸になる目標みたいなものがないんですよね。
たとえばアニメ1期のスペシャルウィークだと
・田舎から上京してきた
・日本一のウマ娘を目指す
・ライバルたちと勝った負けたを展開
・最終的に凱旋門賞馬ブロワイエを倒してハッピーエンド
アニメ2期のトウカイテイオーだと
・シンボリルドルフに憧れて無敗の三冠ウマ娘を目指す
・骨折で夢破れる
・今度は無敗のウマ娘を目指す
・マックイーンに敗れまた骨折してしまう
・引退を決意するが仲間に励まされてて思いとどまる
・有馬記念で当時最強のビワハヤヒデを倒して復活ハッピーエンド
とこのようにきちんと物語の軸ができていました。
ところがキタサンブラックの場合は
・トウカイテイオーみたいになりたい→1話目で挫折
・有馬記念に出たい→3話目で終了
・その先の目標は?
と言った感じで軸になっていないので感情移入できないんですよね。
うち的には第三話でゴールドシップからルービックキューブを受け取った流れから、6面揃える(G1を6勝する)になるのかなと思ったらいきなり天皇賞春がダイジェストで終わっているし…。
もう何がしたいのか分かりません。
事実第六話を見る限りだとサトノダイヤモンドの方が主人公っぽいぐらいです。
このように主人公に感情移入できないので、2期のような感動が生まれてこないんですよね。
これはかなり致命的だと思います。
キャラの深堀やレース展開が雑
先ほどもキタサンブラックの菊花賞の所で少し話しましたが、今回はとにかく流れが雑すぎます。
アニメ自体キタサンブラックのどのレースまでやるか分かりませんが、とにかく話を詰め込み過ぎでキャラの深堀をしないまま物語を進めすているんですね。
ぶっちゃけきちんとキャラの深堀がされて、レースが描かれたのは第六話のサトノダイヤモンドのみ。
実際に第六話は一番まともで感動できる回でした。
もちろんドゥラメンテの実装以外は、キャラが使えずモブで対応しないといけない苦しさはあるのでしょう。
それならアニメ1期の時のブロワイエのように、モブキャラとしてでも掘り下げをするべきです。
また、なんとか史実のレースを再現しようとして、許可の下りなかったウマの勝利レースを乱発してまったく面白くありません。
この辺りはアニメ1期ではギャグ回で流したり、アニメ2期ではあえてモブが勝利するレースは飛ばしたりしていました。
とくにアニメ2期では史実では初の親子制覇となった、トウカイテイオー勝利のジャパンカップすら飛ばしてるのです。
これはトウカイテイオーの挫折の流れを描くうえで不要だと思い切り捨てていました。
そう考えると第五話の宝塚記念って本当に必要だったんでしょうか?
もし描くのならマリアライトの深堀をしておかないと、本当に後味だけが悪い回となってしまいました。
あと細かいところを上げていくとチームでの助け合いやエピソードが無かったり、トレーナーが完全に空気になっていたりと中々の酷さを叩きだしています。
正直ここから修正するのはかなり難しいと思いますね。
結論から言うと【ウマ娘】アニメ三期は企画・構成の段階で致命的なミスをしていたと思います。
ただアニメ自体のクオリティーは相変わらず高いので、今後起死回生の展開が待っているかもしれません。
かつての覇権アニメがこのような状況のまま終わらないでほしいと切に願っています。