近年最大級の良作揃いとなった2023年秋アニメ。
どの作品も終盤に向って明暗がはっきりしてきました。
その中でも突出した作品となったのが【葬送のフリーレン】。
正直のところ頭一つなんてレベルではありませんでした。
今回はそんな【葬送のフリーレン】の現状について見ていきます。
葬送のフリーレンの評価は?
いきなり【金曜ロードショー】2時間スペシャルで始まった【葬送のフリーレン】。
視聴率は6.8%とまずまずの出だしでしたが、当初は2時間スペシャルでやる意味など批判的な評価もたくさんありました。
また作品の性質上起伏の少なさから低評価を付ける人もいたのです。
しかし現在はどうでしょうか?
Amazonを始め様々な映像配信サイトでは軒並み星4.5以上の評価となっているのです。
アニメサイトの評価でも星4.2が最低ぐらいで、のきなみ高評価を連発!
さらに海外のアニメサイトでも必ずTOP3に入るというとんでもない成績を残しているのです。
もちろんアニメファンの評価としては【呪術廻戦】の方が評価が高かったり、【進撃の巨人】の最終話の方が人気があったりしていました。
それでも安定度という面では完全に頭一つ以上抜けているのです。
しかも【葬送のフリーレン】の凄いところはアニメファンからの評価だけではありません。
それは万人に受ける視聴率を叩きだしているのです。
葬送のフリーレンの視聴率
最初にお伝えしたとおり【葬送のフリーレン】は【金曜ロードショー】の2時間枠でスタートしました。
その後同じ金曜日の23時30分から読売テレビの新しいアニメ枠としてレギュラー放送されています。
レギュラー放送開始時でいきなり3%になるのですが、これは深夜アニメとしてはめちゃくちゃ高い数字なんですよ。
当初は【金曜ロードショー】からの流れで視聴習慣がついたものだと考えられていました。
ところがこの視聴率が一向に下がらなかったのです。
それどころか回を重ねるごとに上がっていき、平均で3.5%前後で推移し始めました。
もちろんこの現象は作品が評価されてリピート視聴者が増えた結果であり、更には新規の視聴者を取り込んだことになります。
そして叩き出された3.5%という数字。
これは国民アニメと呼ばれる【ワンピース】や【ドラえもん】、【クレヨンしんちゃん】と同レベルになるんですね。
もちろん放送時間は【ワンピース】が日曜日9時半から、【ドラえもん】と【クレヨンしんちゃん】は土曜日の17時30分~18時30分の間で放映されています。
つまり放送時間帯は圧倒的に【葬送のフリーレン】の方が悪いのです。
さらに前述の国民アニメは動画配信サイトで放送されていません。
つまり動作配信サイトで見ることができるにも関わらず、3.5%という恐ろしい視聴率を叩きだしているのです。
そして10月29日放送回の視聴率は4.4%に達しました。
この回は【葬送のフリーレン】というタイトルが回収された回で、ネットなどでも大いに沸いた回になります。
そしてこの週の【ワンピース】の視聴率が3.6%、【ドラえもん】が3.5%、そして【クレヨンしんちゃん】が2.7%でした。
いわゆる国民アニメの視聴率をブチ抜いているんですよ!
さらに視聴率では国民アニメに匹敵している【SPY×FAMILY】でさえこの週は2.6%でした。
あまり大きく取り上げられていませんが、数字だけ見ると【葬送のフリーレン】は化け物レベルなんです。
しかも内容的には最初低評価がついていたように人を選ぶ作品で、知名度も高いとはいえません。
それなのになぜこんな視聴率を叩きだしているのか?
それは単純明快にアニメが面白いからです!
ここからはうち的な考察になりますが、なぜ【葬送のフリーレン】がここまで高い視聴率を誇るのかを見ていくことにしましょう。
葬送のフリーレンの凄い点
【葬送のフリーレン】が面白い理由は以下の3にあると思われます。
物語が丁寧である
まず一言でいうとアニメが非常に丁寧であること。
先ほども少し触れましたが、【葬送のフリーレン】はどちらかと言うと起伏の少ない物語をしています。
そのため一歩間違うと一気に退屈な流れになる危険がありました。
逆にその起伏の無さを上手いこと利用して、とても丁寧に物語を進めているんですね。
昨今の原作があるアニメはどうしても尺の都合上、カットする場面やエピソードがたくさんあります。
しかし【葬送のフリーレン】はむしろ原作を補填するような感じで、物語を進めているんですよ。
これがかなり作品に深みを出していて、知らない間に引き込まれてしまうんですね。
このあたりは制作会社の企業努力といえるのではないでしょうか。
作画レベルが突出している
丁寧に作られているのは物語だけではありません。
作画レベルは間違いなく今期でもダントツのレベルを誇っています。
もちろん戦闘シーンや場面の背景なんかも凄い描きこみがされていますが、それ以上にすごいのがアニメーションの動き。
しかもそれが本筋とは関係ないところでも、きちんと手を抜かずに描いているんですよ。
先ほど視聴率4.4%を叩き出した回も、シュタルクが服を着るシーンの描写がやばすぎて話題になっていました。
服のしわやキャラの動作がもはやアニメのレベルではないんです。
しかもこのクオリティがずっと続いているんですから。
この作画クオリティのとんでもない高さが、視聴していて安心感を与えているようです。
原作を超えるアニメになっている
3つ目はなんといっても制作陣の原作に対するリスペクトが作品から伝わってくること。
原作の描写を本当に補填する形で物語を構成し、一切ストーリーをカットせずに放映しているんですね。
この辺りは制作会社と作者の間になにか契約があるのかもしれませんが、普通に考えてもここまで原作再現にこだわるアニメはあまりありません。
裏を返すと制作陣が本当に【葬送のフリーレン】という作品を理解し、そしてアニメで分かり易く再現しようとしているのです。
その結果、原作以上のアニメが出来上がっているんですよ。
ぶっちゃけこれは人気がでますよね。
事実原作ファンから批判的な声がほとんど上がっていません。
これって凄くないですか?
これら理由から今期ではぶっちぎりの覇権アニメとなりました。
まだ見ていないかたは是非一度視聴されることをおすすめします!