ウマ娘

ウマ娘登場馬のザックリ解説⑫ 2000年代活躍馬②~摩天楼の幻影~

【世紀末覇王】の時代が終わった2000年前半。

この後現れる【無敗の三冠馬】へとつながる時代。

流石にこの辺りからウマ娘化が難しいお馬さんが多く、ガッツリとスターホース達が抜け落ちますね。

特にこの後の世代になる【英雄ディープインパクト】や【暴君オルフェーヴル】らが参加していないのがツラミです。

リリース前のキャラ紹介ではいたはずなのに・・・。

そんな間の世代間があるこの時代。

それでも【フジキセキ】から始まった【サンデーサイレンス旋風】が成熟した時代だったので個性的なお馬さんはたくさん出ていました。

今回はそんな個性がめちちゃくちゃ豊かな5頭しを紹介していきます。

エアシャカール

ウマ娘では気性が荒いが頭の良いハッカーとして登場する【エアシャカール】さん。

このお馬さんですが史実でも気性がめちゃくちゃ荒いです。

なぜならお父さんの【サンデーサイレンス】は素晴らしいお馬さんなんですが唯一気性のみが懸念なお馬さんで、【武豊】いわく『サンデーサイレンスの悪い所を全部受け継いだのがエアシャカール』と言っているぐらいです。

ではどれだけ気性が悪いかというと普通にまっすぐ走りません

もともとお馬さんは基本真っすぐ走らないので騎手の方が存在しているのですが、【エアシャカール】さんは騎手の方でも手こずるぐらい右によれていきます。

更に調教中暴れまくるのでクジで負けた人が【エアシャカール】の世話をしていたという逸話まであります。

ただ気性だけでは無く能力もきちんと引き継いでおり、最も【三冠馬】に近かった【準三冠馬】と言われています。

その名の通り【皐月賞】【菊花賞】のクラシック二冠を制しており、【日本ダービー】でも【アグネスフライト】にわずか7㎝で負けているのです。

ウマ娘でのサポートカードはこのレースから来ていますね。

ただ残念な事に気性の荒さが表立ちその後活躍できずに引退しちゃいます。

引退後も最後は何故か柵と喧嘩して・・・。

前述の【武豊】がこのお馬さんに対してあまりに鞍上がしんどかった事から『一度頭の中を見てみたい』と発言したのは有名な話。

ここからウマ娘ではハッカーになってるのかな?

こんな【エアシャカール】ですが二つ名は特にないのですがヒドイ呼び名をされていました。

これはあまりよろしくない表現なのでここでは控えさせてもらいます。

ウマ娘では同時期の【アグネスタキオン】や【マンハッタンカフェ】とつるむ事が多いみたいでなんかほっこりしていて良いですね。

アグネスタキオン

自称【全知全能】らしい【アグネスタキオン】さんです。

なんかウマ娘では完全にマッドサイエンティストになってます。

そして後述する【マンハッタンカフェ】との絡みが多いですね。

ただウマ娘ではキャラもあいまってかなりの人気に。

やはり萌え袖がポイント高いですね。

で実際のお馬さんはどんなお馬さんだったのか。

一言でいうと【幻の三冠馬】シリーズです。

このお馬さんは【ラジオたんぱ杯3歳ステークス】で後のダービー馬【ジャングルポケット】や【クロフネ】をコースレコードで圧倒しているんですね。

そしてクラシック最初の【皐月賞】でも見事勝利

しかも4戦無敗での勝利。

ん?

なんか嫌な予感がしますね。

【フジキセキ】に超似てるんですけど・・・

という訳で【皐月賞】の後【屈腱炎】を発症して引退してしまいます。

やっぱり。

まあこれだけ素質のあるお馬さんなら種牡馬として長生きしてもらった方が良いですからね。

基本的に競馬は【ブラッドスポーツ】と呼ばれ血統が重んじられます。

【アグネスタキオン】は父親が【サンデーサイレンス】だったこともありビジネスとしては賢明な判断だったんでしょう。

【フジキセキ】同様にわずか4戦の光速の競走馬生活でした。

そんな【アグネスタキオン】の二つ名は【音速の貴公子】

普通にカッコいいですね。

ベースは名前の【タキオン】から来ているのですが、実際の走りも【音速】に恥じないものでした。

マンハッタンカフェ

【世紀末覇王】の時代を終わらせた立役者【マンハッタンカフェ】さんです。

ウマ娘では霊感少女としての地位を確立しています。

この娘と【アグネスタキオン】との絡みは地味に面白いですね。

ちょっかいをだしてくる【アグネスタキオン】に塩対応をする【マンハッタンカフェ】のやりとりはクスっと笑えます。

そんな霊感少女さんですが史実ではどうだったのでしょうか?

このお馬さんG1戦3勝のお馬さんなんですがある記録をもっています。

それはG1戦【菊花賞】【有馬記念】【天皇賞春】と3連続で制覇しているのです。

過去にこの3連続制覇をしたのは 当時【シンボリルドルフ】のみ。

しかも倒した相手が【テイエムオペラオー】【メイショウドトウ】と時代を築いていた2頭。

更には【ダービー】【ジャパンカップ】とG1戦2勝の【ジャングルポケット】さえも粉砕する豪脚。

中盤から一気に追い上げる【差し脚】は誰が名付けたかまさに【幻影】でした。

当然こんな化け物お馬さんなんで迷う事無く【凱旋門賞】に挑戦します。

しかしその際に【屈腱炎】を発症して引退しちゃいます。

競馬にたらればはつきものですが、このお馬さん海外に行かずに国内で戦っていたらどうなっていたのでしょうか?

残念です。

又、余談ですが見た目が父親の【サンデーサイレンス】とうり二つだったのでサンデーサイレンス】の役でドラマにも出演していました。

あ。

そうか。

ここから霊感少女の設定がついているのか。

ウマ娘の制作陣はほんまに競馬愛が凄いですね。

そんな【マンハッタンカフェ】の二つ名ですがずばり【摩天楼の幻影】

馬名の【マンハッタン】とその差し脚からついた名前で結構カッコイイですよね。

ただ現役生活も短く本当に【幻影】になってしまったのは残念です。

ウマ娘では【タキオン】とのコンビでみんなを幸せにして下さいね。

ファインモーション

ウマ娘ではアイルランドからの留学生として登場する【ファインモーション】さん。

史実では超良血のお嬢様なんですが何故かウマ娘ではラーメン好きから発展してラーメン屋台を出してます

ただ得意の湯切りシーンは必ず見てもらえないという完全ギャグ要員で・・・。

謎過ぎる。

このお馬さんウマ娘化されている姿を見て気づかれた方おられると思いますが、両耳にアクセサリーがついています

基本ウマ娘では牡馬は右、牝馬は左についているのですがこのお馬さんはなんと両方に。

この事も含めて史実を少し紹介します。

もともとこのお馬さんはアイルランドの超良血馬で競走馬では無く繁殖牝馬として購入したお馬さんでした。

ただその素質に目を付けた調教師の推薦で競走馬として走らす事に。

すると・・・やっぱり走りました

当然外国産馬なのでクラシック路線には出場出来ません。

しかしデビューから破竹の6連勝

更には【秋華賞】【エリザベス女王杯】と牝馬限定G1戦をあっさり勝利しちゃいます。

その後もG1戦の勝利こそない物のGⅡ戦【札幌記念】【阪神牝馬S】と確実に勝利し、超良血馬としての血を証明するのでした。

ここまでだと普通なのですがここでとんでもない事が起こります。

もちろん引退後は当初の目的どおり繁殖牝馬として活躍する予定でした。

初年度スーパーホースである【キングカメハメ】と配合しますが不受胎

その後も受胎する事が無く調べるとなんと【ファインモーション】は卵巣が小さすぎて子供を産む事が出来なかったのです。

引退してから判明した衝撃の事実。

元々繁殖牝馬の為に購入したはずなのに。

そんな理由からかウマ娘では両方の耳にアクセサリーがついている訳です。

ただうち個人的には別に両方に着ける必要は無かった気もしますが・・・。

実際セン馬がウマ娘化したらどうするんでしょうか?

こんな【ファインモーション】の二つ名ですが特に見つかりませんでした。

ただ厩務員たちからは【お嬢様】と呼ばれていたみたいですね。

これはこれでそのまんまです。

ウマ娘ではラーメン屋さんですが・・・。

ゼンノロブロイ

正直この世代のお馬さんは色んな意味で不幸だったと思います。

時代的にも最も競馬人気が下火だった時代

この【ゼンノロブロイ】というお馬さんも本来なら超スターホースとして君臨してもおかしくなかったのですが、その時代背景とその後すぐに登場する【英雄】事【ディープインパクト】の印象にかき消されてしまいました

その為かウマ娘でも本好きの地味っ子として描かれます。

ただなぜか巨乳枠ですが・・・。

そんな【ゼンノロブロイ】さんですが、戦績はG1戦3勝の超優秀馬さん。

もちろん年度代表馬にもなっとります。

しかもそのG1戦3勝というのが特別すぎる内容。

制覇したのは2004年【天皇賞秋】【ジャパンカップ】【有馬記念】の3レース。

俗にいう【古馬秋三冠】といわれる3レースです。

それを同一年代で【三冠】達成したのです。

これはこの時点では【テイエムオペラオー】に続く史上2頭目の快挙でした。

更に【有馬記念】に関してはコースレコードで勝利しており、このレコード記録は現在も破られていません

しかし本当に生まれた時期が悪かったのか大々的に取り上げられる事も無く競走馬人生を終えるのでした。

そのせいかウマ娘でも今一つの扱い。

そしてこの後【ディープインパクト】の登場で一気に競馬界は再び活気を取り戻すことになります。

ほんまに不遇や。

そんな【ゼンノロブロイ】の二つ名ですが、【古馬秋三冠】達成から【王道の覇者】と呼ばれています。

後、競走馬生活では凄く落ち着きがあり威厳のあるお馬さんだったらしく厩舎では【ボス】と呼ばれていたみたいです。

ウマ娘とはギャップがありすぎます。

しかしこの時代本当に不遇でした。

時代が時代ならもっと輝けたお馬さんだったでしょう。

 

 

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