今年で4年目を迎える人気アプリウマ娘。
かつては覇権コンテンツとして社会現象とまでなった今作ですが、近年アプリのセルランは急下降を見せかなり苦しい状況になっとります。
アニメの方も2023年秋アニメとして放映した第三期が大コケと、かなり厳しい結果となってしまいました。
そんなウマ娘コンテンツの最終兵器である「ウマ娘シンデレラグレイ」がついに2025年春アニメとして登場します。
しかも発表されたのがTBS系日曜16時30分放送というまさかの時間帯。
果たして「ウマ娘シンデレラグレイ」は救世主となりえるのか?
今回はそんなシングレのアニメ化について見ていきたいと思います。
ウマ娘シンデレラグレイとは?

通称「シングレ」の愛称で親しまれている今作。
ウマ娘プロジェクトの一環として、2020年6月より「週間ヤングジャンプ」で掲載されている漫画になります。
つまりウマ娘のアプリが出るよりも先に、メディアミックス作品として先行掲載されていたんですね。
当時まだ無名に誓った久住太陽先生によって、あくまでウマ娘を盛り上げるための宣伝としてのニュアンスが近かった今作。
ところが連載が始まるや否や、とんでもない人気を博すことに。
もともと美少女アプリとしての側面が強かったウマ娘ですが、競馬というスポ根要素を全面に押し出しプリティ要素?を削除したのが幅広い読者に受け入れられたのです。
そして気が付けば600万部を超える大ヒット漫画となるのでした。

今作の主人公は元祖芦毛の怪物オグリキャップ。
おそらく競馬を知らない人でもこの名前は聞いたことがあるでしょう。
第二次競馬ブームの火付け役となり、社会現象を巻き起こした名馬中の名馬。
今では当たり前になっている競走馬のぬいぐるみですが、このオグリキャップが初めてだったんですよ。
当時の各家庭にはガチでこのオグリキャップのぬいぐるみが1つはあったほどの大人気となっていました。
そんな伝説の名馬オグリキャップの物語ということで、内容がかなり濃すぎたためアニメ化は無理だとさえ言われていたのです。
実際にウマ娘は当初オグリキャップをメインに据える予定でしたが、アニメ化の都合でスペシャルウィークに変更となった逸話まで存在していました。
このように一度はアニメ化を断念していたオグリキャップの物語「ウマ娘シンデレラグレイ」がついにアニメ放送されことになったのです。
しかもその放映時間が日曜日の午後16時30分からというのですからビックリしました。
ウマ娘のアニメは全て深夜アニメとして放送されており、ぶっちゃけソシャゲのアニメが深夜帯以外での放送など想像すらできないことだったのです。
しかも分割2クールも決定していて、一言でいってしまうと滅茶苦茶気合が入っているんですよね。
ではなぜここまでシングレに力を入れることになったのが?
それはウマ娘というコンテンツの危機的状況が背景にあったのです。
ウマ娘の現状

2016年から企画としてはじまったウマ娘プロジェクト。
1度ゲームを作り直すというとんでもない紆余曲折のすえ、当初の予定より2年以上も遅れて2021年2月24日にようやくリリースされたのです。
リリースが開始されるや否やその圧倒的な3Dモデルと、史実に忠実なストーリーでオタク層と競馬層の両方を取り込むことに成功。
こうして常にセルラン1位を独走する圧倒的な覇権コンテンツとなりすが、当初からかなり問題がありました。
とにかく運営の対応がかなり酷く、ゲーム内容に大きな不満がでていたのです。
とくに何回もガチャを回してようやく手に入れたサポカが、一瞬でゴミと化す運営のプランニングには批判が殺到。
とくに2周年の「三女神事件」を気に一気に人気が低下ししまうのです。

それでも1度火がついたウマ娘というコンテンツは強く、アニメを始めメディア戦略はまだまだ好調でした。
そこにあぐらをかいて何もしなかった運営。
ところがアニメ三期が大炎上したことで、要のIP力も大きく低下してしまうことに。
なんとか2024年に公開された「新時代の扉」は興行収入10億円を超えたものの、期待する売上ではありませんでした。
そして肝心のアプリのほうも初めて100以下のランキングを叩き出し、8月の3.5周年以降1度もセルラン1位を取ることはなかったのです。
こうやってみるととんでもない没落っぷりですね。
正直開発は優秀でしたが、運営がポンコツすぎたとしか言えません。
そんな最中、ウマ娘というIPを守るために放りこまれたのが、この「ウマ娘シンデレラグレイ」だったのです。
ウマ娘は復活するのか?

果たしてシングレ効果でウマ娘は復活するのか?
結論から言うとかつての覇権コンテンツに戻るのは100%不可能でしょう。
3.5周年以降、アプリの方は運営が変わったのかと思うぐらい、まともな状況になりました。
さらに3周年以降、社台グループの競走馬もウマ娘化され4周年にはあの9冠馬アーモンドアイまで実装されるなど、復活に向けてかなりのテコ入れをしています。
それでもセルランの下落とアクティブユーザー離れに歯止めがかかりません。
このことから分かる通り、アプリとしてのウマ娘は完全に終了していると言えるでしょう。
ただウマ娘というコンテンツIPはまだまだ健在な一面を見せています。
おそらくシングレの放送により、このIPコンテンツとしてのウマ娘の復活はあり得るかもしれません。
ただ可能性は何とも言えないのが現状です。
かつては黙っていても名前を聞くことの多かったウマ娘。
現在はこちらから見に行かないと、なんの情報も入ってこなくなっています。
そういった意味では正直手遅れ感は否めないでしょう。
ただ純粋にシングレのアニメが楽しみなのも事実。
アニメシングレは絶対に炎上しないでほしいですね。