ついに公開された「オーバーロード聖王国編」。
さっそく張り切って見てきました。
今回はまだ上映中ということで内容やネタバラシはしないように注意しながら、うち的な感想を書いていこうと思います。
世間の反応
まず初週の興行成績から見てみるとうち的にはスゲーと思いました。
興行収入4.5億円突破に観客動員数19万8000人。
9月13日にスタートした先行上映を含めると、27万人という凄まじい観客動員数を叩きだしたのです。
これは正直かなり想定外でした。
たしかに「オーバーロード」という作品はラノベ界隈では金字塔と呼べる作品ですが、一般的に認知されているかと言われると正直微妙と言わざるをえません。
それなのにこのスタートダッシュは中々のものだと言えますね。
おそらく先行上映での評価が高かったことも大きな要因だったと思います。
このペースでいけば興行収入10億円は手堅いのではないでしょうか?
このように予想以上の高評価だと感じた「劇場版オーバーロード」。
それではここからはうちが感じた良かった点と悪い点を見ていくことにしましょう。
良かった点
まずうちが一番に感じたのは率直に「よくまとめたな」って感じました。
聖王国編は原作では小説2冊分に渡る長編のため、正直2時間15分でおさまるような物語ではありません。
それを本当に最大公約数を狙ったかのようにうまく納めていたのです。
この辺りは本当にお見事だと思いました。
近年どんどん映画の放映時間は短くなる傾向にあります。
そんな最中2時間越えのアニメーションで作成したというところにも、制作陣の意気込みのようなものを感じました。
そして何よりも素晴らしかったのがその映像美。
この辺りはやはり映画ならではといったところでしょう。
もともと作画に関してはテレビでもかなり高かったのですが、劇場版はさらにその上をぶっちぎちっていました。
とくに亜人をはじめとした3D映像は鳥肌レベルで純粋に凄かったです。
やはりこの辺りのクオリティは問題なく仕上げていた感じがしました。
同様に戦闘シーンも迫力満載の出来になっていて、こちらも素晴らしかったです。
とくにアインズとヤルダバオトの戦闘シーンは一見の価値ありと言ったところでしょうか。
その他にもエンドロールの後におまけがあったりと趣向も凝っていて、映画作品として非常によかったと思います。
後は個人的にネイアの声がよかったですね。
なんかイメージ通りでこの辺りも没入感を深めてくれました。
このように作品としては良かった点がたくさんある今作。
ただ残念だった点も正直ありました。
次はうち的に残念に感じた部分を見ていくことにしましょう。
悪かった点
一言でいうとやはり無茶がありました。
先ほども述べたとおり聖王国編は小説2冊分にあたる内容になります。
さすがにその内容を2時間15分に詰め込むのは厳しかったですね。
これは制作発表があった時点で一部界隈から無理だろという声があがっていました。
結論としては無理ではなかったのもの、無理矢理詰め込んだ感はどうしても否めません。
原作勢からすると悲しいぐらい、重要なシーンがカットされまくっていました。
まあこれは製作上どうしようもない点なので仕方ないといえます。
もちろんうちも覚悟して見に行きました。
だからこそ逆に良くまとめたなと感じたのです。
ただここで冷静に考えてある疑問が湧いてきました。
「これ映画じゃなくてテレビでやればよかったんじゃね?」と。
そもそも「オーバーロード聖王国編」自体かなりグロテスクなシーンが多いため、テレビ放映ではなく映画にしたと言われていました。
たしかにこの聖王国編では王女カルカの最期などグロテスクなシーンはたくさんあります。
でも見た感じそこまでえげつない演出がなかったんですよね。
正直同じような理由で映画化になった「メイドインアビス」なんかと比べたら、テレビ放映できないような内容ではありませんでした。
これなら2クールほどかけてテレビでじっくりやればよかったのではと思ってしまうのです。
製作過程で色々なしがらみがあるので何とも言えませんが、聖王国編そのものが尺の長さから劇場版には不向きだったような気がしました。
それに物語的にもどうしてもネイア目線での話になってしまうので、ナザリック勢に関する補填なんどがカットされるとどうしても物語が薄っぺらく感じてしまいます。
この辺りは正直残念だったと感じました。
総評
このように良い所だけではなく残念な点もあった「オーバーロード聖王国編」。
うち的な評価としては70点といったところでしょうか。
映画の出来としては90点ぐらいつけたいのですが、ファンからするとどうしてもこれくらいの評価になってしまいますね。
やはり作品としては良い意味でも悪い意味でも置きにいった感じは否めませんでした。
「オーバーロード」という作品を知らない人にも楽しんでもらえるように工夫した結果、当たり障りが無い作品になったのだと思います。
まあこの辺りは映画ということから失敗するわけにはいきませんから。
なので致し方ない所だとわりきるしかないでしょう。
原作も完結に向っていることから今後の展開が楽しみでもある「オーバーロード」。
アニメ5期制作発表に期待したいですね。